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1. 管理業務主任者の設置（法第56条から第69条）

• マンション管理業者は、事務所ごとに、事務所の規模を考慮して一定の数の成年者である専任の管理業務主任者を置かなければなりません。
• 管理業務主任者の国家試験に合格した者で、管理事務に関し一定の期間以上の実務経験を有するものは、国土交通大臣の登録を受けて、管理業務主任者証の交付を受けることができます。
• 管理業務主任者は、その事務を行うに際し、区分所有者等から請求があった時は、管理業務主任者証を提示しなければなりません。なお、管理業務主任者証の有効期間は5年間であり、申請により更新することができます。

2. 標識の掲示（法第71条）

マンション管理業者は、その事務所ごとに、公衆の見やすい場所に国土交通省で定める標識を掲げなければなりません。マンション管理業を営む者は、国土交通省へ登録を済ませることにより、マンション管理業者であることの標識を提示することが可能になります。

3. 重要事項の説明等（法第72条）

マンション管理業者は、管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約を締結する時、本法律に則り、管理業務主任者による以下の手続きが必要になります。

• 1

  新規契約・従前と同一の条件でない契約を締結しようとする場合
  契約を締結する前に、予め説明会を開催し、区分所有者等および管理者等に対して、重要事項について説明を行います。その説明会の日の一週間前までに、区分所有者等および管理者等の全員に対して、重要事項および説明会の日時および場所を記載した書面を交付します。

• 2

  従前と同一の条件の契約締結しようとする場合
  契約を締結する前に、予め管理者等に対して、重要事項を記載した書面を交付して説明します。また、区分所有者等全員に対して、重要事項を記載した書面を交付します。

4. 契約の成立時の書面の交付（法第73条）

マンション管理業者は、管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約を締結した時は、管理者等に対し、遅滞なく、管理業務主任者の記名のある一定の事項を記載した書面を交付しなければなりません。

5. 再委託の制限（法第74条）

マンション管理業者は、管理組合から委託を受けた管理事務のうち基幹事務については、一括して他人に委託することができません。

6. 財産の分別管理（法第76条）

マンション管理業者は、管理組合の修繕積立金等の財産について、自己の固有財産及び他の管理組合の財産と分別して管理しなければなりません。

7. 管理事務の報告（法第77条）

マンション管理業者は、定期に、管理者等に対し、管理業務主任者をして、管理事務に関する報告をしなければなりません。

8. 書類の閲覧（法第79条）

マンション管理業者は、マンション管理業者の業務及び財産の状況を記載した書類をその事務所ごとに備え置き、その業務に係る関係者の求めに応じ、閲覧させなければなりません。

9. 秘密保持義務（法第80条及び第87条）

マンション管理業者及びその使用人その他の従業員は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た秘密を漏らしてはなりません。

10. 監督（法第81条から第86条）

マンション管理業者は、法律の規定に違反すると、国土交通大臣から業務停止命令、登録の取消し等の処分を受ける場合があります。